2023/09/25 10:51


本そのものを愛する人には興味深い題材かと思います。
古い時代の職人の物語をイメージして開いてみれば、現存する大変なお仕事でした。

古本屋を営んでいると、「ここが破れていなければ綺麗なのに」「落書きがなければ高く売れるのに」などと度々悔しい思いをします。
しかし作者は、依頼人に託された本の傷みを一つ一つ愛し、驚くような技術を用いて丁寧に、何より依頼者の想いを大切に直していきます。

依頼された本によっては表紙を丸ごと変えたり、新たな装飾を付けたりして、原状回復とは程遠い作業があるため、古本屋として欲しい技量ばかりではありません。
でも、依頼者にとっては大切な本がさらに大事になる一冊になることは間違いないのだろうなというのが感じ取れます。

それにしても、繊維をほぐして紙を繋ぎ合わせる技術は欲しいな、等という考えも頭の片隅に残しながら頁をめくってしまうような本です。
本が好きな方に贈りたい、暖かなエッセイです。




もしかしたら貴方にもできるかもしれません。
本の修理を指南している本も置いています。